最新作『無人地帯 No Man's Zone』(2012)
〜福島第一原発事故、失われゆく風景、そこに生きて来た人々〜
第62回ベルリン国際映画祭フォーラム部門正式出品作品
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10/11/2013

京都朝鮮初級学校と京都朝鮮学園の全ての生徒さんへ


京都朝鮮初級学校と京都朝鮮学園の全ての生徒のみなさん、

10月7日の京都地裁での勝訴の判決
でみなさんが勝ち取ったことは、決してただの「日本の裁判所の判断」ではありません。人種差別が公共の福祉に反するのは当たり前、これは人間という生きものと社会の普遍的な正義なのですから。

これまで僕たちの国が「正義」でなかったのです。


僕たちの国は、京都朝鮮初級学校と京都朝鮮学園の全ての生徒さんのおかげで、忘れてかけていた本当に大切なことを学ぶことが出来ました。

残念ながら僕たちのこの国が、みなさんのお父さんお母さん、おじいさんおばあさん、ひいおじいさん、ひいおばあさんを苦しめてしまった過去を、あらためてお詫びするとともに、皆さんにありがとう、と言わせて下さい。

これからも辛いことはあるでしょう。在特会とかいう変なオジさんたちだけがみなさんを苦しめているのではない。もっと多くの人が白い目であなた達を見ていることも、あなた達は感じてるでしょう。

でもそれはあの変なオジさんたちが間違っているのと同様、その人たちが、僕たちの国が間違っているのです。

京都朝鮮初級学校と京都朝鮮学園の全ての生徒の皆さんは、みなさんの学校で学ぶ権利があります。

それは誰にも犯すことができない権利、Right、正義です。

それはみなさんが日本で生まれた朝鮮民族として育つ、勉強すべきことを学ぶ権利です。

後ろめたいことはなにもないのです。

確かに、まだまだ間違った人たちがこの国にはいます。偉いはずの人たちのなかにも混じっています。

みなさんのこれからもまた、闘いだらけの人生になるかも知れません。でも、堂々と生きて下さい。

僕たちの国の誤った歴史がある以上、僕たちはみなさんに「日本のために」なんて言う権利はありません。

ただみなさん自身のために、立派な大人、日本で生まれた朝鮮民族として自分に恥じない大人になれるよう、頑張って下さいと言うだけです。

そうやってみなさんが堂々とした在日に育つことが、結果として日本のためにもなるのです。なぜなら、そのみなさんの姿から、僕たちの国はもっと学ぶべきことがあるからです。

京都朝鮮初級学校と京都朝鮮学園の全ての生徒のみなさんの「祖国」とされる国のことで、この国の僕たちに気兼ねすることも、あるかも知れません。

ですがその皆さんの「祖国」とされる国のことは、まず誰よりもその国の人が決めること、選ぶこと、そして皆さんが大人になってその国とどうつき合うのかも、みなさんが自由に、自分の意思で選ぶことです。決してその選択に、僕たち日本人への気兼ねや、「日本人がこう言うから」を混ぜないで下さい。

なぜならそんな必要はないし、僕たちが口を挟むことでもない、そんな資格はないからです。

あくまでみなさんの国、その国の人たちの国なのですから。

あるいは日本に生まれた朝鮮民族として、「国」にこだわらないで生きる自由もみなさんにはあることも、忘れないで下さい。国籍なんてそんな程度のものでもある。大事なのは「どの国に属するのか」ではなく、「みなさんが何者であるのか」なのですから。

強く生きて下さい。喧嘩に強いとか、弱いものを従える強さではなく、自分は何者であるのかを探し、貫き、守り通すこと、それだけが本当の強さなのです。

みなさんが日本に生まれた朝鮮民族として生きるには、僕たちが想像もできない辛さもたくさんあるかも知れません。あまりに不公平だとおもうこともあるでしょう。

でもその人生は、皆さんの一人一人しか生きられない人生、みなさんの存在自体がかげえのない、唯一無二のものです。そしてそれをちゃんと生きれば、大変な闘いもあればこそ、そのぶんだけ、より強く生きられるチャンスが、みなさんには常に与えられているのです。

だから強く生きて下さい。みなさんは決して「弱者」ではないのですから

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