最新作『無人地帯 No Man's Zone』(2012)
〜福島第一原発事故、失われゆく風景、そこに生きて来た人々〜
第62回ベルリン国際映画祭フォーラム部門正式出品作品
DVD 2月20日より発売!amazon.co.jp 配信はこちら

2/12/2008

いったいこの国は何を守っているのか?

沖縄でまた起った米兵による日本人少女暴行事件で、「遺憾の意」を表明しに(謝罪に来るのが筋だと思うが…)沖縄県知事を訪問した米四軍調整官が、日本側への捜査協力について「Okinawa City Police」と言っていた。おひおひ、相手は沖縄県警だから「prefecture」だろうが。そのぐらいちゃんと調べてから来いって。沖縄を馬鹿にしてるんだろうか? というか、日本の法制度・警察制度や行政機構の基礎すら勉強しないで駐留軍の、それも日本との交渉・調整任務をやってるんですか? アメリカ人ってホント、傲慢だわ。

それにしてもいい加減にして欲しい。タテマエ上米軍は日米安保条約にのっとって日本とその国民を守るために駐留しているはずなのだが、まあ実際に「守る」状態になったことがなかったのはラッキーだとありがたく思うべきだとしても、守ったことなんて皆無の代わりに、危害を加えてばかりである。いったいなんのために米軍が日本にいなければならないのか、わざわざ日本人の土地を提供して、2700億円の思いやり予算を日本人の税金で毎年払って、米軍の軍人によって脅かされているのは日本人の側ではないか。

政府の反応も腹立たしい。「遺憾に思う」「日米関係に悪影響が出るのではないかと憂慮する」って、それってアメリカ側がとりあえず言う台詞だろうが。「激しい憤りを憶える」くらい言っていい。非は全面的に向こうにあるのに、国会答弁でも防止策についてさえ抽象的であいまいなことを言うだけである。「軍人の綱紀粛正を米軍に厳重に要求する」くらいのことは、当然言うべきシチュエーションではないか。

一昨日の岩国市長選挙にしても、艦載機移転受け入れ派の市長候補にわざわざ衆議院議員を辞職させた候補者をたてるとか、いったい何を考えているのかよく分からない我がニッポン国政府である。それまで岩国市に対して政府が行い続けたイヤがらせの下品さに至っては言語道断だし。国が今後の補助金を事実上の担保として保証することを約束して市庁舎を新築させておいて(ってのもかなり、国交省あたりからの圧力である可能性が大)、艦載機移転を受け入れなければ補助金を切る。メチャクチャやなぁ。まあ道路特定財源を守れという署名を全国の自治体首長から集めたのも、要するにこういう仕掛けで脅しをかけているのに過ぎないのだが。

しかも政府自民党が岩国市長選にここまで肩入れしたのは、今年の大統領選挙で民主党が勝てば、ブッシュ政権の米軍再編がどうなるか分からないから(というか、クリントンでもオバマでも、まず見直しになる)、その前にやってしまおうということらしい。倒錯とはこのことである。それならどうなるか分からないから、今のところ格好だけは合わせておきながらも様子見をするのが、ごく普通の政治的判断というものである。だって見直されたら、税金の無駄遣いになるだけでしょうに。

沖縄の事件への対応にしてもそうだ。少々不謹慎な話で申し訳ないが、こういうときに激しく怒って対応すれば(で、こっちがどれだけ起ろうが向こうは文句を言えないのだから、そういうときこそ激怒しておけば)、再編にからむ経済的負担の議論でも、地位協定の改定でも、交渉が日本側にとって有利に進むのだ。いったいなにを怖がって、こうもアメリカさんに対して及び腰になる必要があるのだろう? この国は独立国じゃないんでしょうか?

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