最新作『無人地帯 No Man's Zone』(2012)
〜福島第一原発事故、失われゆく風景、そこに生きて来た人々〜
第62回ベルリン国際映画祭フォーラム部門正式出品作品
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6/04/2010

この国は真底に不真面目な国なのか?

鳩山辞任と民主党の次の党首選びですっかりマスコミ報道が埋め尽くされているなかで、気がかりになることがある。

ほんの数日前までその鳩山氏までいきり立っていた「北朝鮮による韓国哨戒艦撃沈疑惑」は、いったいどうしたのだろう?

すわ朝鮮半島は一触即発、北朝鮮はけしからん、日中韓首脳会談では鳩山自身が中国の温家宝に「国際社会への協調」をせまり、北朝鮮の脅威があるからやはり在日米軍は…だから普天間の海兵隊も…(だから「抑止力」について「いろいろ学ぶ」とか)。

なんちゃって、元から茶番なのは分かっている。

日本のマスコミはなぜかぜんぜんこの当たり前の事実を報道もせず、朝鮮半島の専門家を自称する人々もまったくその報道される分析でもなぜ言及しないのかの方が、よっぽど理解しがたい話なのだが…。

李 明博 韓国大統領の政権は、不人気なのだ。

2MBの時代錯誤と揶揄される不人気政権の母体である保守ハンナラ党が、統一地方選を控えている。

だから選挙に勝つのにいちばん手っ取り早いのは、北の脅威を煽るために必死で哨戒艦沈没が北朝鮮の仕業だという調査結果をまとめて対決姿勢を演出することだったってだけの話。

保守政党としての手垢のつくほどに使い古された選挙戦略なのは、子どもだって分かるような話なのに。

つまりはことの本質は韓国の内政問題、選挙対策なのだ。

しかも2MB大統領の不人気は狂牛病がらみの牛肉輸入問題でアメリカのいいなりになったせいで大規模デモに発展したことがそもそもの始まり、北の脅威を喧伝することで「アメリカいいなり」の言い訳を作るのも、日韓でそろって非常によく似た話でもある。

さて日本は日本の内政問題で報道が埋め尽くされて、「北の脅威」のことなんて「安全保障は国の根幹」とか典型的な平和ボケした寝言をいってる議員連中までその騒ぎをすっかり忘れ去ったころ、国際ニュース欄の片隅でひっそりと報じられているのは…。

…李明博の属するハンナラ党は統一地方選挙で惨敗し、党首が責任をとって辞任。

なるほどね、やっぱり韓国国民はすでにこのテの話に慣れているだけに、今さらそんな古典的プロパガンダに踊らされず、不人気政権は不人気政権のまま、早晩韓国の対北強攻策は見直しを迫られることを余儀なくされてしまった。

さて安保理に議題として提出する際には真っ先に協力を表明し、慎重姿勢を崩さない温家宝をけしからんと言わんばかりだった「ハンナラ党外野応援団」こと我がニッポン国は、どうするんだろう?

そうそう、「安全保障は国の根幹」とか寝言をいってる連中は当然ながら「中国の脅威」論者でもあるんだが、そんな「危険な隣人」の首相つまり温家宝が日中韓首脳会談のあとすぐに日本に訪問して、鳩山と首脳会談をやってたことも忘れてるんだろうか?

したたかな政治家温家宝は、しっかりと友好ムードを演出し、東シナ海ガス田開発の条約締結もやっと合意して行ったとたん、こちら側の当事者である総理大臣が辞任表明とは(笑)、さすがに想定外でしょう。

ところが「日米関係」云々で鳩山批判をする「安全保障は国の根幹」とか平和ボケした寝言をいってる連中やマスコミは、彼らによれば途方もない脅威であるはずの隣国との信頼関係にとって明らかにプラスにはならないことを、一言も批判しないのである。そんなに怖い「脅威」なら、関係性の構築には最大限の注意を払うんじゃないのか、普通?

むろんそんな「脅威」でなくても、日本経済にとって最大の貿易相手国、細かな問題もいろいろあるし、「安全保障」云々は別にしていい関係を作ってかなきゃいけない重要なパートナーなんだけどねぇ。

どう考えたって本気で日本の安全保障を考えているようには、見えませんよね。

「安全保障は国の根幹」が平和ボケ日本ならではの寝言だとしても(あくまで現実の認識とそれへの対処の問題でしかないだろ、安全保障なんて)、外交を通して国民生活の安全を守ることが極めて大切、真剣に取り組まなければならないことは言うまでもないのだが、どうも現在のこの国の人々は、そんなことですら真剣に考える認識が欠如しているらしい。

だいたい本当にそんなに危機的状況だったら、その最中に総理大臣を辞任に追い込んだりしないし、総理大臣だって簡単には辞められないはずだぜ(苦笑)。

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